2020年の東京オリンピック大会エンブレムをめぐる問題は、決定案の撤回と再コンペという形で進行しています。ロゴ自体の法的な問題とは別に、様々な議論が出ましたが、果たしてその問題の本質とはいったいなんだったのでしょうか。問題を問題で終わらせるのではなく、それをこれからのデザインやクリエイティブ全般を考えるきっかけとして新たな話を始めてみたいと思います。
瞬時に類似の画像が検索できる時代に、作り手と受け手による「デザインと権利と感情/民意」はどんなバランスで成り立つのか。権利によってデザインの何が保護可能なのか。それとも権利という概念を変えていく必要があるのか。変えることでデザインの可能性は広がるのか。デザインにおけるオリジナリティという考えは、何を根拠にするのか、etc…。
「Creation Is Free. Production Needs Fee.」でデザイン/デザイナーと社会との関係性を問いかけたアートディレクター菊地敦己さんをはじめ、デザインの本質を問いかけ続けるデザイン誌「アイデア」編集長の室賀清徳さん、そしてArts and LawやCreative Commons Japanの理事も務める弁護士水野祐さんをお迎えし、いままで続いてきた戦後デザインの考え方や構造を含め、時代と環境の変化に呼応し変わっていくデザインとその周辺を問い直します。
Date:October 20, 2015
Place:VACANT
Guest:菊地敦己 (アートディレクター) / 室賀清徳 (「アイデア」編集長) / 水野祐 (弁護士)
Moderator:山口博之 (BACH)
Organize:山口博之 (BACH)
Production:Takashi Ogami